筋トレをいざ始めようと思って気合十分に初めても、勢いだけでは筋トレを継続することは難しいです。筋トレで重要なのは、無理なく続けること。そこで、今回は筋トレを始める前に知っておくべき知識を紹介しましょう。
筋トレは毎日しなくていい
まず大前提として、筋トレは毎日しなくても大丈夫です。というよりも、正確には毎日行ってはいけません。
筋トレの目的はなんでしょうか？それは筋肉を大きくすることです。この筋肉を大きくするという現象は、どうやって起こるかというと、「超回復」によるもの。
超回復とは、傷ついた筋肉が修復されることをいいます。筋トレをすると、筋肉がダメージを負って筋繊維が傷つきます。そして、傷ついた筋肉には栄養分が溜めこまれることで回復するのですが、このとき傷つく前よりも筋肉が成長するのです。これが筋トレをして筋肉が大きくなるメカニズム。
このとき、筋肉を休めていなければしっかりと回復しないのです。つまり、毎日同じ部位を鍛えようとすると、筋肉が休まらず超回復はうまく行われません。そのため、むしろしっかりと休むからこそ鍛えられるのです。具体的には、48時間から72時間後に超回復は起こるので、1日どころか２、３日は休むべき。
逆に言えば、毎日トレーニングをしなければいけないと思っている人にとっては朗報。なぜなら、しっかりと休みながらトレーニングできるため、精神的な負担が少なくて済むのです。
筋トレを継続するためにも、メンタル的な気軽さはとても重要。まずは筋トレは毎日しなくていいということを頭に入れておきましょう。
筋トレは短時間で効果が出る
筋トレを始める前に重要なのが、時間をかけなくてもいいということです。どういうことかというと、筋トレは10回ギリギリ行える負荷をかけると筋肉が傷つき、先ほど紹介した超回復が起こります。そのため、時間をかけてやる必要がないのです。筋トレに時間をかけなければならないと思っている人にとって、これまた朗報でしょう。
むしろ、筋トレは時間をかけてやるのはあまり意味がありません。なぜなら、長時間行えるトレーニングというのは、長時間行えるような負荷の軽いトレーニングだからです。つまり、ダラダラと長い時間をかけてやっても効果はあまりありません。
短時間で一気に負荷をかけて、さっとやってしまった方が、筋トレは効果が出ます。そして負荷をかけたらしっかりと休息して、超回復を起こしてください。
負荷をかけ過ぎない
これは先に紹介したことと矛盾するように聞こえるかもしれませんが、重要なことです。筋トレは10回できるかできないかの負荷をかけるのが重要ですが、10回もできないようなキツいトレーニングを課せてしまうと、あまりに辛過ぎてモチベーションが保てず、途中で辞めることになりかねません。
そこで、トレーニングをするときは10回から20回くらいギリギリできるトレーニングを基準に始めてください。それでもキツい場合は、もっと負荷を軽くして、無理なく10回できるトレーニングから行いましょう。筋トレで効果を発揮するには適切な負荷が最適ですが、まずはトレーニングに心と身体を鳴らせることが大切。
ある程度慣れてきたら、10回できるかできないかのトレーニングに挑戦してみてください。まずは慣らせるところからスタートしても全然問題ないのですから。
食事はしっかりと摂る
筋トレをするために、食事を制限しなければいけないと思っている人も見受けられます。それはまったくの逆です。たしかに身体に悪いものや、脂っこいものを摂り過ぎてしまうのは避けた方がいいです。しかし、食事自体を制限するのは筋トレにとって逆効果です。
先ほど紹介した超回復には、筋肉にしっかり栄養を取り込むために食事は不可欠。特に魚や肉、乳製品などのタンパク質が貴重な栄養源のため、むしろしっかりと食べることが筋トレを成功させるための必須要素です。
また、エネルギー源を確保するためにも米など炭水化物も大切ですし、水分補給も欠かせません。このように、筋トレと食べ物は切っても切れない関係なので、食事はむしろしっかりと摂るようにしてください。言い換えれば、「筋トレを成功するにはたくさん食べてもいい！」ということにもなるので、モチベーションにもつながりやすいでしょう。
器具なしでもトレーニングできる
筋トレを始めようとしても、一歩踏み出せない人の理由の一つに「ジムへ通わなければならない」と思い込んでいる人がいます。専用の器具がなければ筋トレは成功できない、なんてことはまったくありません。
器具なしで、それも自宅の限られたスペースで行えるトレーニングはいくらでもあります。もちろん、器具を用いた高負荷のトレーニングも高い効果を得られます。人によっては、その方が向いていることもあるでしょう。しかし、初心者がいきなりそんな高負荷のトレーニングを行えば、むしろ挫折につながりがち。また、人によっては通うというのが億劫にもなるでしょう。
その点、自宅で気軽にできるトレーニングなら簡単にできますし、お金もかかりません。自重を使ったトレーニングでも筋トレは充分にできます。
まずは無理なく始められる自重トレーニングから始めてください。身体や心が慣れてきて目的がハッキリし始めたら、ジムに通うという選択肢もいいでしょう。
できないことはしなくていいのが筋トレ
たしかに身体に負荷をかけることで筋肉は成長します。しかし、過酷過ぎることをしたり、我慢を強いるようなことでは決してありませんし、重いダンベルやバーベルを使わなければいけないこともないのです。
特に筋トレ初心者の方は、偏ったイメージで筋トレを始めてモチベーションがへし折れがちなので、今回紹介したことを頭に入れながら、気軽にトレーニングを始めてください。
